うちの冷蔵庫の常時待機メンバー。
具体的には玉ねぎ、卵、豆乳飲料、スープの素、ソースやマヨネーズなどなどは、人参のように萎びることなく、牛乳のように腐敗することなくいつも待ち続け、もう一品欲しいとき、初めて調理する食材があるときなどにサッと助けてくれます。
一日のいちばんの楽しみが食である私にとって冷蔵庫のメンバー選びはとっても大事。
最近そこに新しいメンバーが加わったので発表します。
「長芋」です。
今週のお題「芋」
最近、すっかり長芋にハマってます。
自炊を始めて七年近く経ちますが、長芋のブームが来たのはおそらく初めて。
長芋は実家ではいつも細長く切り刻まれ、片栗粉をつけて油でじゅうじゅう揚げられていました。それに塩をつけて食べると、ほろほろほどける感覚がして美味しいんですよね。冷めてからもサクッとした食感が独特でたまらない。
でも自炊で揚げ物はハードルが高い。酢の物も美味しいしネバネバは好きだけど納豆やオクラで用足りてるしなぁ……と思っていた。
昨年から秋は芋類と根菜類を食べたくなり、芋煮会のニュースが流れるとせっせと里芋を買ってきて芋煮を作ったり、ごぼうを茹でてマヨネーズで和えたりするようになった。
その一環で軽い気持ちで長芋を購入。
「うーん、揚げ物は面倒だし酢の物の気分でもないしなぁ」と思いながら消費する気分で皮ごとすりおろす。さらにちょっと酢を加えてご飯にパッとかけてみると……これが大ヒット!
私にとっての長芋ベストクッキングは「すりおろす」だったのだと自炊歴七年目にして初めて気づきました。
長芋のいいところ
- 白い
- ふわふわ(すりおろした場合)
- 控えめ(しつこくない味)
- 優しい(舌とお腹に優しい)
- 辛抱強い(意外と賞味期限長め)
- 親しみやすい(米・肉・魚・卵などとの相性が良い)
白い食べ物といえばご飯、湯豆腐、シチュー、グラタンといったなんとなくホッとするものが多くて、すりおろした長芋もその流れを汲んでるみたい。
味は主張少なめながら食感に大きな安定感あり。ほかほかご飯にかけてうまし、肉にかけてあっさり、海鮮丼の刺身と米の間に大葉とともに挟んでうまし、卵と一緒に焼いてふわふわうまし。
芋類は加熱必須、皮剥きや下茹でなどのひと手間が必要なものがほとんど。扱う時はいつも気合を入れる必要があるけど長芋にはそれがない。すりおろして、ごはんにパッとかけるだけで美味しい。長芋のとろろがある日はそれがメインディッシュ、白身魚のムニエルも牛すじ煮込みもサイドメニューに甘んじます。
特にご飯を炊いたはいいものの、今日の体調的に米の甘みはキツそうだな……という日は長芋のとろろに心底感謝しています。
幸福がどんな色をしているかと問われれば、私は「すりおろした長芋のふわふわな白」と答えます。今はそれくらい長芋のとろろが好き。
今週のお題「芋」についてでした。